前回は口唇口蓋裂の赤ちゃんへの授乳方法を紹介しました。
今回は娘の誕生後、初めて職場へ出勤したときのお話をしたいと思います。
みなさん、子どもが生まれたりしたら、特別休暇をもらえたりしばらく仕事を休むケースがあるとおもいます。
私たち夫婦の場合、出産は帝王切開術での出産予定でしたので、事前に出産の日がわかっていたんですね。もっと、言えば子どもの誕生日を何日かの候補から選択できたわけです。
うちの娘は、当初の出産予定日が1月上旬の予定だったんですが、お腹の中での赤ちゃんのおおきさや、お正月のことも考えて年内に出産しましょうということになりました。
年内に出産かつ正月は家で過ごすという条件の下、出産予定日は12月25日、つまりクリスマスに決定しました。
事前に出産の予定日がわかっていたので職場にはその旨を伝え、休みの準備もできました。
出産当日の様子は過去のブログ「口唇口蓋裂の娘~誕生1~」を読んでいただければと思います。
出産を終え、初めての出勤です。
まずは直属の上司に出産の報告をしました。
「無事に子どもが生まれました。お休みもらって、ありがとうございました。」
「おめでとう!」
次に、私は以下のことを上司に伝えました。
・娘が口唇口蓋裂であったこと。
・今後、複数回の手術を受ける必要があること。
・その手術に伴い、休暇を取ることにより、迷惑をかけるかもしれないこと。
上司は
「そうか。口唇口蓋裂の子、俺の周りにもいたなぁ。でも、みんな元気だし、手術を受ければきっと綺麗になるよ。これから、手術とか色々大変だろうけど、とりあえず子どもも奥さんも元気なんだろ?おめでとう!お前の遺伝子をわけた子どもがこの世に生まれてきたんだろ?こんなにめでたいことはないじゃないか。」
この言葉に涙があふれて止まらなくなったのを今でも鮮明に覚えています。
と、同時に私はとても大事なことをこの上司に気づかされました。。
私は口唇口蓋裂として生まれてきた娘の将来を悲観的に考えたり、とてもネガティブになり、我が子の誕生を喜ぶ心をどこかに忘れてしまっていたのです。
「ごめんね。。」
そのとき、娘に対してとても申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。そう、せっかく娘が生まれてきてくれたのに、こんな気持ちでいてはダメだ。それからは、少しずつ前を向いて、「この子のためにできることは何でもしよう!」と心に誓い、子どもと向き合うことができるようになりました。
「小さな命がこの世に生まれてくる」こんなに尊いことはないです。この経験を通じて、とても大切なことに気づくことができました。
娘が生まれてきてくれて本当によかったと思います。
今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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